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事例コラム

ハンバーガー屋を開業するには?必要な資金・設備や成功の秘訣も

長引くコロナ禍において、テイクアウトの需要が増えていく中、特に鶏肉に関しては原価が比較的安く、調理も安定することから、鶏肉を使用した持ち帰り可能な商品開発は、大手の飲食店でもこぞって進められ、昨年は特に「鳥の唐揚げ」専門店と「チキンバーガー」がクローズアップされました。

テイクアウトや移動販売、デリバリーでの消費が増える中で、今後、ハンバーガー屋の開業は、どのような特色があるのか、また、大手に負けず劣らずのハンバーガー屋を開業するための経営ポイントは何なのかを取り上げます。

ハンバーガー屋は儲かる?

ハンバーガー
 
ハンバーガー屋での開業を考えている方にとって一番気になるのは「儲かるのか?」という部分かと思います。ハンバーガー屋の1番の特色であり強みとなるのは「時間を選ばない」業態であることです。これはラーメン屋にも同じことが言えます。

ハンバーガー屋は、朝食の需要から夜の21時頃までのさまざまな需要があり、しっかりした食事としても、おやつとしても食す機会があり、もっと言えば、そんなにお腹が減ってなくても立ち寄って利用しやすい業態でもあります。この点から、飲食業のアイドルタイムといわれる、14~18時の時間帯でさえも、売上を下支えするほどの需要があることが1番の魅力です。

また、コロナ禍が追い風となり、テイクアウトや移動販売、デリバリーのしやすい商品の筆頭として挙げられる点からみても有利であることに間違いありません。これからハンバーガー屋の開業を検討することは、時代にあった選択であるとも考えられます。

また、20年前はワンコインの500円でポテト、ドリンク、ハンバーガーのセットが食べれることが常識で、そのコスパを達成できなければ、儲からないと言われてきた業態でしたが、これまでの20年をかけて徐々に1000円を超えるハンバーガーのセットもそこまで高級と感じない風潮になり、中には1500円を超えるセットがメインのハンバーガー屋も存在することで、価格帯も多様化し、差別化が図れる何かがあれば比較的利益の出しやすい業態になりつつあります。

 

ハンバーガー屋を開業するには?

ハンバーガー屋
 
ハンバーガー屋で開業を考えている方向けに必要な資金や手続き、設備などを解説します。

■必要な資金

ハンバーガー屋の開業で1番のネックとなるのが比較的高額になってしまう厨房機器の費用です。この点は、スピード感のある提供が必要な業態ですので、どうしても必要なところとして考えなければいけません。

しかし、最近の厨房機器のオートメーション技術は非常に発達していますので、この開業での投資で毎日の営業に必要な人件費が大きく削減できることから、開業時に資金計画を練り、しっかり設備を整えてしまうことも大事です。

また、これまでですとハンバーガー屋の開業は、駅前以外は考えられないというのが常識で、物件の取得費用だけで1500万円ほどかかってしまうことも決して珍しくありませんでした。

しかし、コロナショックによる在宅率の上昇で、オフィス街や駅前などのこれまで人流が集中していた場所ではなく、商圏が住宅地や郊外で比較的立地が良くない場所でもハンバーガー屋の開業のチャンスがあり、物件の取得費用や家賃を抑えて開業することが可能になっています。

 

■手続き・資格

ハンバーガー屋の開業においては、特に面倒な手続きや特殊な資格はなく、他の飲食店と同様で、通常の営業許可証と食品衛生責任者の資格の取得のみで開業が可能となっています。

※ただし、あらかじめ包装した食品を店頭において販売する場合やECサイトなどで発送をする場合は、惣菜製造免許など自治体によって必要な許認可が変わりますので、確認が必要となります。

 

■物件・設備

ハンバーガー屋の開業は、物件選びの時点で大方の売上の上限が決まり、設備やレイアウトの配置で、成功、失敗が決まってしまうことが多く、これを後から変更することが非常に難しい業態です。

特にある程度の規模を持ち、1、2階を専有して開業することを検討することが多いと思いますので、事前に専門家に相談して十分に計画を練ることをお勧めいたします。

また、時間帯に応じての人員と動線をイメージした設備の選定と配置は、毎月の人件費を決めてしまう作業となるので、慎重さが必要です。

さらに厨房機器の便利さに応じて価格はピンキリですが、一番経費としてかさむ人件費の削減に直結しますので、資金を用意できるのであれば開業の時点で、ある程度の機能性の高いものを選択するのがいいでしょう。

 

多様化するハンバーガー屋|キッチンカーで開業する方も増加

ハンバーガー屋のキッチンカー
 
前述したように、時間を選ばず利用できるハンバーガー屋は、利用シーンも多く、またテイクアウト、デリバリー、移動販売もしやすいことから、提供方法や出店方法も多様化がとても進みました。

オーダーしてから商品を受け取るまで一切の接触を無くした飲食として昨年クローズアップされたお店「ブルースターバーガー」」は中国のラッキンコーヒーからヒントを得た業態と言われています。テイクアウトに特化しており、自社開発のアプリで事前注文、事前決済が可能な店舗です。

また、キッチンカーによる移動販売もさらにニーズが高まり、一人で調理する範囲での着実なビジネスとして開業する方も増えています。特に山手線内のオフィス街での出店が多かったキッチンカーですが、コロナ前に比べて、現在は、郊外の住宅地の駐車場で出店するハンバーガー屋が増えてきているのです。

また、最初からテイクアウトのニーズを捨てて、駅から離れた場所でハンバーガー屋を開業し、売上の9割をデリバリーとするゴーストレストランに近い業態も注目されています。

 

ハンバーガー屋の集客方法

ハンバーガー屋の開業においては、利用シーンが多いことから、常に露出機会を増やしておき、すぐに場所がわかることは成功するための最低条件となります。

また、気軽に利用することが多いことから、スマホ利用者との相性は無視できず、スマホでもモバイルオーダー、決済ができることは、あと数年で絶対条件になり、スマホで閲覧するSNSでの集客を狙うことが必要です。

このSNSであふれかえっているグルメ投稿や広告の中から、選んでもらえるサムネイルやテキストの構成が売上に直結するでしょう。

 

ハンバーガー屋を成功させる秘訣

ハンバーガー屋の店員とお客
 
ハンバーガー屋の多様化が進む中で、一番注意しなければいけないのは、価格競争に巻き込まれない特徴のある商品作りです。

徹底的な人の味覚やマーケティングの検証で生み出した「美味しい」商品をできるだけ低価格で売ることは、大手での戦略であり、スケールメリットを活かした競争では勝ち目はありません。

これを追いかけてしまうことは、ハンバーガー屋の開業において失敗を近づけてしまします。これは少し荒っぽくいうと、万人が美味しいと感じる商品よりも、マズいと感じる人がいたとしても「尖っている」個性があることが大事であり、そのお店でなければ食べられないものを出すハンバーガー屋でなければなりません。

それと全く別の要因として、DX化をやれるところまでやり切ることが必要です。これまで、オーダーシステムや決済システムは、莫大な費用が必要なことから、一部の大手企業のなせる技となっていましたが、その状況はこの2年で大きく変わりました。

初期費用がほとんどかからず、売上の数パーセントで利用することができるシステム・ツールがたくさん開発されています。これらを利用し、作業効率のアップと売上データの検証をしながら日々の営業に取り組んでいくことが失敗の確率を下げて成功につなげる秘訣でもあります。

 
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まとめ

ハンバーガー屋の開業は、「飲食業の科学」を集結させて挑むべき業態とも言えます。特にレイアウトとオペレーションのプランは、それだけで1ヶ月をかけてもいい重要なポイントであり、資金計画と擦り合わせながらビジネスを構築することは最も大事になってきます。

このプランニングは、専門家や経験者の知識なしでは、非常に難しく十分な準備期間をとって相談し、開業するべきです。

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