
「美味しいフレンチで多くのお客様を喜ばせたい」
「フランス料理レストランを経営したい」
「地域から愛される人気飲食店をつくりたい」
飲食店の開業に関して、このような希望や夢を持っている人は少なくありません。
しかし、厨房設備の揃え方や外装・内装工事の手配、集客方法などに専門的な知識を求められることも多く、一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな人のために、フランス料理店を開業するために知っておくべき情報を解説します。具体的な内容は、フランス料理店を開業する手順や、用意しておくべき資金などです。
失敗を防ぐためのポイントについても説明するので、フランス料理店の開業に興味関心がある人はこの記事を最後までお読みください。
フランス料理店の開業に必要な資金
フランス料理店を開業するには、一般的に約1,000万円以上の資金(※こちらは一例です。)を用意しておく必要があります。
具体的な内訳は状況・環境等によりますが、「物件取得費用」「外装・内装の工事費用」「店舗に必要な設備・備品の準備費用」「広告宣伝費用」「人件費」などがかかります。
また、それにプラスして「数か月分の運転資金」も用意しなければなりません。
なぜならフランス料理店に限らず、飲食店開業後の数カ月は売上が安定しないことが多いからです。
一定の売上が見込めるようになるまでの収入を補填するために、運転資金はしっかりと用意するようにしましょう。
なお、開業資金を自分だけでまかなえない場合は、「日本政策金融公庫をはじめとした金融機関から資金を借りる」
「無理がない範囲で、家族や知人からお金を借りる」「クラウドファンディングをする」「補助金を利用する」などの方法がおすすめです。
資金を用意できなければ開業準備もスムーズに進められないので、なるべく早めに準備をはじめましょう。
フランス料理店の開業に必要な資格・手続き
当然ですが、資金を準備するだけでは、フランス料理店を開業することはできません。
まずは必要な資格の取得や手続きを行う必要があります。
【必要な資格】
フランス料理店に限った話ではありませんが、飲食店の開業には「食品衛生責任者」という資格が必須になります。
「食品衛生責任者」とは、飲食店1店舗につきその保有者を1人設置しなければならない資格のことです。
栄養士や調理師などの資格を持っていない場合は、保健所などが執り行う講習会に参加して「食品衛生責任者」の資格を得る必要があります。
そのほか、店舗の収容人数によっては「防火管理者」などの資格が必要になる場合もあります。
意外と勘違いされがちですが、フランス料理店の開業に調理師の資格は求められません。
自分がどのような資格を取得しなければならないのか分からない場合は、関連施設などで事前に質問しておくと良いでしょう。
【必要な手続き】
フランス料理店をはじめとした飲食店を開業するには、「飲食店営業許可」を取得しなければなりません。
「飲食店営業許可」とは、管轄の保健所による実地検査を経て取得できる資格のことをいいます。
これがなければ、どれだけほかの準備を進めても店舗をオープンさせることはできません。
そのため、こちらの手続きも計画的に進めていくことが大事です。
不明点がある場合は、弊社「コロンブスのたまご」をはじめとした飲食コンサルティング企業に相談するのも一つの手です。
フランス料理店の開業手順・流れ
フランス料理店を開業する場合、手順に沿って準備を進めていくことが必要です。
今回は以下のような流れを例に出して説明するので、ぜひ参考にしてください。
事業計画→店舗探し→外装・内装工事→設備・備品調達→メニュー開発→広告・宣伝
事業計画
飲食店を開業するために欠かせないのが「事業計画書の作成」です。
適切な事業計画書を作成しておくことで、金融機関からの融資を円滑に進めやすくなります。
ただし飲食店開業が初めての場合は事業計画書作成のノウハウが足りないため、内容の書き方や作成の流れがわからないかもしれません。
その場合は、すでに飲食店を開業している先輩に相談したり、飲食店コンサルティング企業に相談したりすることをおすすめします。
自分一人で作業を進めるよりも、時間を効率的に使うことができますよ。
店舗探し
事業計画書の作成と並行して行うのが、店舗となる物件探しです。
ここでチェックすべきポイントは、以下の3つとなります。
①近隣エリアに類似業態の店舗がないか
お客様の取り合いを防ぐため
②ターゲットとなるお客様が利用しやすい立地か
ターゲット層をリピーター化するため
③居抜き物件はあるか
工事費用を削減できるため
理想の物件を探すために、複数の不動産会社に相談したり、実際に自分の足でさまざまな街を巡ってみたりしてはいかがでしょうか。
外装・内装工事
フランス料理店を開業するためには、店舗の工事が欠かせません。
フランス料理店は店舗内における雰囲気の良さや落ち着いた印象を与えるのも重要で、外装や内装には特に力を入れる必要があるでしょう。
工事の際は、フランス料理店にマッチしそうな上品なデザインを意識したうえで、料理の提供がスムーズに進みやすい動線を作るようにしましょう。
設備・備品調達
必要な設備や備品を準備することも忘れてはいけません。
具体的には、「冷蔵庫・冷凍庫」「シンク」「食器洗浄機」「レンジ」「オーブン」などが必要です。
また、お客様が利用する「椅子、テーブル」「カトラリー類」なども余裕を持って個数を用意しておきましょう。
メニュー開発
お客様から愛される料理を作り出すために、メニュー開発にもじっくりと取り組みましょう。
ここで重視すべきポイントは、「オリジナリティの豊富なメニューを作成すること」です。
それによって他店との差別化が実現できるうえに、SNSを通した店舗の宣伝にもつながっていきます。
「自分が何を作りたいか」も重要ですが、「お客様がどのような料理を求めているのか」について向き合うことを忘れないようにしましょう。
広告宣伝
オープン日からしっかりと集客するために、広告・宣伝にも力を入れる必要があります。
SNSを使った宣伝はもちろんのこと、公式サイトの作成やグルメサイトへの情報登録などにも取り組んでおきましょう。
ここで気をつけるべきなのは広告・宣伝を1回のみで終わらせず、開業後も継続して行うことです。
そうすることで、店舗の存在をターゲットにアピールし続けることができます。
フランス料理店の開業での失敗を防ぐ3つのポイント
地域の人々から長く愛されるフランス料理店を経営するために、ここでは以下の3つのポイントを紹介します。
①店舗のコンセプトを明確化する
②ニーズに合わせて柔軟にメニュー内容を変える
③接客レベルを向上させる
店舗のコンセプトを明確化する
「大切な日のための高級フレンチ」「家族でも気軽に足を運べるカジュアルなレストラン」「健康志向のフランス料理店」など、店舗のコンセプトをはっきりさせておきましょう。
そうすることで、ターゲット層により刺さる店舗運営が可能になります。
なお、メニュー内容だけでなく、外装・内装のデザインやSNSでの発信内容もコンセプトに沿わせるようにしましょう。
ニーズに合わせて柔軟にメニュー内容を変える
フランス料理というジャンルの中で、ターゲット層の要望に合わせてメニューをフレキシブルに変えていくことが大切です。
もし高級路線の店舗を理想に掲げて開業したとしても、ターゲット層がカジュアルな路線を求めていた場合は、適宜方向転換を行うと良いでしょう。
場合によっては、テイクアウトメニューを考案するのも一つのアイデアです。
接客レベルを向上させる
他の業態と比べてフランス料理店は、高いレベルの接客を求められることが多いです。
そのため、スタッフの教育にも力を入れるようにしましょう。
お客様が再度足を運びたいと思えるようなサービスや気遣いを意識してくださいね。
フランス料理店の開業を検討されている方へ
フランス料理店の開業を進める上で、専門家の力を借りることも大切です。
飲食コンサルティング企業「コロンブスのたまご」では、事業計画書の作成・メニュー考案・マニュアル作成まできめ細やかなサポートを実施しています。
飲食店開業が初めての方も安心して準備を進められる体制が整っていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。