「立ち飲み屋を開業して成功したい!」
「居酒屋を経営してみたいけれど、どのような準備が必要なの?」
そのように考えている人も多いのではないでしょうか。
自分の店舗を持って、自由に飲食店を営業したい人やお酒好きな人にとって、立ち飲み屋は最適です。
この記事では、立ち飲み屋を開業するための手続きや、資金面の準備について解説します。
物件・立地の探し方、食材の選定に関する具体的なコツにも触れていくので、気になる人はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
立ち飲み屋は儲かる?
「立ち飲み屋は儲かるの?」という疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
一般的な飲食店と比較すると、立ち飲み屋は儲かりやすいといえるでしょう。
その理由は「お酒の提供によって利益を出しやすいこと」と「敷地面積の少ない物件で開業できること」が挙げられます。
まず、お酒はノンアルコールドリンクと比べて単価が高いため、客単価が上がりやすい傾向にあります。
特に、水や炭酸でお酒を割るドリンクは利益率が非常に高いです。
これに加えて、立ち飲み屋で提供するフードは調理に手間がかからず食材費を抑えられるメニュー(フライドポテト、枝豆、冷奴など)が多いため、儲かりやすくなります。
そして、立ち飲み屋は座席タイプの居酒屋と比べて敷地面積が狭い点がポイントです。
物件取得費用や内装にかかる工事費が安くなるため、初期費用をかけすぎずに済みます。
儲かりやすい営業形態の飲食店を開業して着実に利益を上げたいのであれば、立ち飲み屋はおすすめです。
立ち飲み屋の開業に必要な資金・手続き
立ち飲み屋を開業する場合、開業資金はどれくらい用意するべきなのか気になりますよね。
ここでは、必要資金や具体的な手続きについて解説します。
必要な資金
立ち飲み屋を開業する際、約530~850万円ほどの資金を用意しておきましょう。
(※こちらは一例です。)
具体的な内訳は以下の通りです。
ただし、居抜き物件を取得する場合は内装費や設備費を大きく抑えられるため、以下の金額よりも低くなります。
・物件取得費用(敷金、保証金含む):約100~200万円
・内装費:約100~150万円
・外装費:約50~100万円
・設備費:約150~200万円
・什器などの購入費:約100~150万円
・広告費:約30~50万円
このほかに、約3か月~半年分の運転資金も用意しておきましょう。
開業して間もない期間は売り上げが安定しないため、あらかじめ運転資金を用意しておくと資金繰りに苦労しません。
具体的な金額は約180~300万円であり、1か月あたりの内訳は以下の通りです。
・家賃:約10~20万円
・人件費:約10~20万円
・食材費:約15~20万円
・光熱費:約15~20万円
・消耗品費:約5~10万円
・宣伝費:約5~10万円
必要な許可・手続き
立ち飲み屋を営業する際は、以下のような手続きや許可の申請が必要です。
【飲食店営業許可】
管轄の保健所から飲食店営業許可を取得しなければ、飲食店の開業はできません。実地検査も必要なので、余裕を持った準備が必要です。営業開始の約10日ほど前までに申請を完了させましょう。
【食品衛生管理責任者】
こちらは、飲食店を開業する際に必ず取得しなければならない資格です。1店舗あたり1人の資格保有者が求められるので、各都道府県が実施している講習会に参加しましょう。
なお、調理師や栄養士はこの資格を取得する必要はありません。
【防火管理者】
店舗の収容人数が30人以上(従業員の人数含む)の場合は、こちらの資格も必須です。店舗の延床面積が300平米以上なら甲種、300平米未満なら乙種に分類されます。大人数を収容できる立ち飲み屋を開業したい場合には、防火管理者の資格も忘れずに取得してください。
立ち飲み屋を開業するまでの流れ
立ち飲み屋を開業する際は、4つのステップに沿って準備を進めていきましょう。
①事業計画を立てる
まず、立ち飲み屋開業に関する事業計画を立てます。金融機関から開業費用を融資してもらうには、緻密な事業計画書が必要だからです。
事業計画書には、以下のような内容を盛り込みましょう。
・コンセプト
・資金計画
・内装、外装のデザイン
・メニュー内容
・必要な備品、ユニフォームなど
もし自分1人で事業計画書を作成する自信がない場合は、飲食店コンサルタントからのサポートを受けてみましょう。
飲食店開業を目指している方は、関連するセミナーへの参加もおすすめします。
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②物件を探す
事業計画書を作成したら、店舗の物件を探しましょう。インターネットで検索する方法も有効ですが、出店を検討しているエリアの不動産会社に相談すると効率よく良い物件を探すことができます。
物件の目星がついたら、朝・昼・夕方・夜の人通りや雰囲気などをチェックしましょう。
ここで得た情報が、時間帯ごとの集客アイデアにつながるかもしれません。
③内装・外装工事を依頼する
次に、専門業者に内装・外装工事を依頼して具体的な店舗設計を決めていきます。業者選びのコツは、「居酒屋形態の飲食店を多く手がけている業者を選ぶこと」です。
立ち飲み屋は回転効率のよさが求められるため、最適な店舗構造でなければならないからです。
④設備・備品を調達する
続いて、立ち飲み屋開業に必要な設備や備品をそろえていきます。
【必要な設備】
・冷蔵庫
・冷凍庫
・製氷機
・ガスコンロ
・シンク
・作業台
【必要な備品】
・ユニフォーム
・食器
・机
・椅子
・レジ
・パソコン
新品で購入するほか、中古品やリース品を活用して費用を抑えられるように意識しましょう。
立ち飲み屋を成功させるための秘訣
立ち飲み屋を開業しても、しっかりと利益を上げられる繁盛店にならなければ経営を続けられません。
儲かる立ち飲み屋を営業するためには、どのような秘訣が必要なのでしょうか。
外から店内の様子が見えるようにする
気軽に足を運びやすい雰囲気があると、通りすがりの人が来店しやすくなります。出入り口側に大きめの窓ガラスを設置するなどして、開放的な空間を演出しましょう。
個性を出せるような食材を選ぶ
立ち飲み屋が一定の売り上げを出すには、固定客をつけることが必要です。そのために、他店にはない独自の個性を作りましょう。
もっとも個性を出しやすいのは、珍しい食材を使用したメニューです。ただし、こだわりを持ちすぎて高額な食材を大量に購入するのは控えてくださいね。
客層を意識したメニューを考案する
ターゲットにマッチしたメニューを考えることも大切です。たとえば、サラリーマン層をメインターゲットにした立ち飲み屋で、女性を意識したおしゃれなメニューを出しても売り上げにはつながらないでしょう。
結果的に店舗そのもののファンになってもらえそうな、客層に適したメニューを考案してください。
効果的な広告宣伝を実施する
安定した経営を実現するために、広告宣伝をうまく活用しましょう。SNSやグルメサイトへの登録をはじめとしたデジタルマーケティングはもちろんのこと、定期的なチラシ配りも有効です。
広告宣伝で結果を出すために必要なのは、「継続すること」です。たとえばSNSのアカウントを作成しても、途中で投稿が途絶えてしまうと意味がありません。
「毎日Instagramを投稿する」「1週間に〇回はチラシ配りをする」など、頻度を前もって決めておくといいでしょう。
立ち飲み屋の開業を検討されている方へ
立ち飲み屋は、客単価の高さや敷地面積の少なさによって儲かりやすい営業形態の1つです。立ち飲み屋の開業を考えている人は、今回ご紹介した内容を参考にして適切な準備を進めていきましょう。
しかし、自分1人での開業に不安を感じている人も多いと思います。そんな時にぜひご相談いただきたいのが、飲食店のコンサルティングを行っている弊社「コロンブスのたまご」です。
事業計画書作成、メニュー考案、広告宣伝のアドバイスなど、繁盛店をつくるためのサポートを行います。
飲食店開業で儲かりたい人や安定した店舗経営を目指したい人は、お気軽にご相談ください。