住所:東京都目黒区下目黒3‐2‐4
開業:1989年開業
數家氏が開業を志したのは、28歳の時だった。家庭の事情で、家族全員を養う必要に迫られ飲食店舗での独立を考えたのだという。「当時すでに28歳だったため、その年からでもスタート出来る商売と考えた時、飲食店をするなら単品商売が出来る業態を考えました。その頃、友人に美味しい店があると紹介されたのが『たんたん亭』でした。」そう數家氏はいう。ちょうど人材の募集をしていた事もあり、浜田山のらーめん店『たんたん亭』に独立を前提で修業に入り、その後約6年修業を重ねた後、1989年「かづ屋」として独立開業を果たしたという。
かづ屋の看板メニューは、自家製麺と自家製ワンタンを使用した「ワンタン麺」だ。「たんたん亭のコンセプトを継承していますが、よりそのコンセプトを追求し今の味にするためには、試行錯誤し工夫を重ねました。」その他、瀬戸内海しまなみ海道でとれる小いわしの煮干しや函館産の真昆布を使用し鶏ガラ・豚ガラ・チャーシューに使用する豚肉類は全て冷凍は使わずフレッシュな状態で仕入れ使用しているという。良質の素材を厳選し、添加物を入れずに鮮度の高い美味しい状態で出す事がこだわりだ。「鮮度と一番美味しく食べられるタイミングを、お客様の入り具合や天候・気候に合わせて出す事がポイントです。」「ただやはり長年の勘だとか職人的な技術が必要にはなってきます。それが他には真似できない他の店との差別化にもなっています。」そう數家氏はこだわりを語る。
開業した当初は、厳しい時期もあったというが、こだわりの味に魅かれるお客様が徐々に増え、インターネットでも口コミも広まり、今では開業の時から世代を越えて通って来てくれる常連客も多いのだという。今後は若手の独立開業の支援をしながら、新たな分野へのチャレンジも考えているとのことだ。